スクリーンショット1枚とちょっとした説明を渡しただけで、起票できるレベルの内容が返ってきた。このツールを作ろうと思ったきっかけ。
半信半疑で試した
最初は半信半疑だった。「スクショ貼ってバグを説明したら、AIが起票内容を書いてくれる」なんて話、なんとなく胡散臭いというか、どうせそれっぽいことしか言わないだろう、と思っていた。
試してみたのは、ある操作後にエラーが出るケースだった。エラーの画面のスクショを貼って、「この画面、おかしくないですか」くらいの雑な説明を添えた。30秒もしないうちに返ってきたのが、こんな内容だった。
タイトル、再現手順、期待する動作、実際の動作、環境情報。Jiraにそのまま貼れるレベルで整っていた。しかも再現手順が3ステップで書かれていて、「あ、そういう順番で起きてるのか」と自分でも気づかされた部分があった。
思ってたより、ずっとうまくいった。
起票は、地味に時間を食う
バグの起票って、地味に時間がかかる。現象を整理して、言葉にして、再現手順を思い出して、開発者に伝わるように書く。慣れてる人でも5〜10分はかかる作業だ。慣れてない人だとそれ以上。しかも「ちゃんと書けてるかな」という不安もある。
AIに渡すと、そこが一気に省ける。自分はスクショを撮って、何が起きたかをざっくり説明するだけでいい。あとは確認して、直して、貼るだけ。
それが、このツールを作ろうと思ったきっかけだった。
渡し方にコツがある
何度か使ってわかったのは、渡し方で精度がだいぶ変わるということ。コツは3つある。
- 現象が写っている1枚を選ぶ — エラーメッセージ、入力していた値、押したボタン。判断材料が画面に残っている状態のスクショがいい。トリミングしすぎて文脈が消えると、AIも推測で埋めるしかなくなる。
- 「何をしたときか」だけは書く — 説明は一言でいい。ただ「保存を押したらこうなった」の一言があるかないかで、再現手順の精度が全然違う。
- 期待値が自明でないときは一言足す — 「本当は一覧に戻るはず」みたいな期待値は、画面からは読み取れない。そこだけ人間が補う。
そのまま貼ってはいけない
ひとつだけ、QAとして言っておきたい注意がある。AIが書いた再現手順は「もっともらしい推測」のことがある。画面から読み取れない部分は、それらしく補完されている。
だから、起票する前に自分で一度なぞる。手順どおりに操作して、本当に再現するかを確認してから貼る。環境情報も自分の環境に合わせて直す。AIは下書き係で、報告の責任は自分にある。ここを飛ばすと「再現しません」で突き返されて、かえって遅くなる。
それでも、ゼロから書くよりずっと速い。下書きの8割ができていて、残り2割を確認して直すだけなのだから。
慣れていない人ほど効く
このやり方、実は新人にこそ効くと思っている。
報告に慣れていない人は「何を書けばいいかわからない」で手が止まる。AIが最初から型(タイトル・再現手順・期待値・実際の動作)で返してくれると、止まらずに済むだけでなく、良い報告の型を毎回読むことになる。使っているうちに、書き方そのものが身につく。
報告の型を自分で身につけたい人は、バグ報告の書き方 — 「再現しません」で突き返されないためにも合わせてどうぞ。